今回、HARDOX500鋼材を使ったアタッチメントの修理を行ったのですが、お客様から「HARDOX500って鋼材としてどうなの?」とご質問をいただく事が多々ありました。
アタッチメント修理における鋼材の選び方として硬ければ硬い方がいいのではないか?と思われることが多いのですが、ただ硬いだけでは欠けてしまうというリスクが高まります。
そこで今回、HARDOX500について当社の考えをまとめましたのでこれから重機、解体アタッチメント修理をお考えの方は参考にしてください。
■HARDOX500の基本特性と強度
HARDOX500は、優れた耐摩耗性と高い硬度を持つ特殊鋼材で、特に重機のアタッチメントなど高負荷がかかる部分に最適です。それではHARDOX500の基礎知識とその性能を解説します。
■HARDOXの読み方は
HARDOX500は「ハルドックス500 または ハードックス500」と読みます。
「HARDOX」は耐摩耗鋼のブランド名で、「500」は硬度(HBW)を示しており、その高い耐久性を物語っています。
■HARDOX500の優れた耐摩耗性
HARDOX500は、耐摩耗性が非常に高く、重機アタッチメントのような過酷な環境下での使用に耐えることができます。長期間使用しても摩耗が少なく、メンテナンスの頻度を大幅に削減できます。
■HARDOX500の高硬度とその理由
HARDOX500の硬度は約500HBW。特殊な合金成分と熱処理技術によって実現されています。この高硬度により、極端な摩耗環境でも鋼材の損耗を抑えることが可能です。
■HARDOX500製品の各種グレードと用途
HARDOX500にはさまざまな厚みや仕様があり、用途に応じて選択可能です。例えば、薄い板材は軽量化が求められるアタッチメント部品に、厚い板材は高負荷の破砕部品に使われます。
ちなみに、HARDOXの種類はHardox HiTuf、Hardox 400、Hardox 450、Hardox HiAce、Hardox 500、Hardox 500 Tuf、Hardox 550、Hardox 600、Hardox Extreme、 Hardox HiTempなどがあり、それぞれ特徴が異なります。
■アタッチメント補修用鋼材HARDOX500を採用した事例
今回弊社で重機アタッチメントの補修にHARDOX500を採用しました事例がありました。
その結果、耐久性が大幅に向上し、顧客満足度の高い結果を得られました。
■フロントエッジ摩耗補修の溶接でHARDOX500を使った理由
今回の修理では、フロントエッジ部分の摩耗が激しい部位にHARDOX500を使用しました。
その選定理由は、従来材と比較して摩耗速度が遅く、さらに溶接の安定性が高いからでした。
■HARDOX500の加工方法と注意点
HARDOX500の加工には専門的な技術と知識が必要です。ここでは当社が大切にしている切断や溶接におけるポイントを詳しく解説します。
■HARDOX500の切断と精密加工
HARDOX500の切断にはプラズマ切断やウォータージェット切断が推奨されます。これにより、高精度な形状加工が可能です。
■HARDOX500の溶接における必須テクニック
HARDOX500は高硬度ゆえに溶接が難しいとされています。溶接時には、適切な溶接材の選択や、入熱管理を徹底することが重要です。
■加工時における予熱の重要性
加工中のひび割れを防ぐため、加工前に適切な予熱を行うことが必須です。特に厚みのある部材では、この工程が製品寿命を左右します。
HARDOX500は、重機アタッチメントの補修や高負荷環境での使用に最適な鋼材で、当社でもよく採用しております。
HARDOX500を使った補修に興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください!
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